ショスタコーヴィチ(1906-1975)

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CD 輸入盤

ステパン・ラージンの処刑、組曲『ゾーヤ』、フィンランド組曲 アシュケナージ&ヘルシンキ・フィル、ラトヴィア国立合唱団

ショスタコーヴィチ(1906-1975)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
ODE1225
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


ショスタコーヴィチ:ステパン・ラージンの処刑、ゾーヤ、ほか
アシュケナージ&ヘルシンキ・フィル、ほか


1963年にソ連から亡命したピアニスト・指揮者のアシュケナージは、ソ連の作曲家、ショスタコーヴィチの作品に対して深い愛着を示しており、これまでに数多くの作品をとりあげてきました。レコーディングされたレパートリーも多岐に渡りますが、今回のアルバムはユニークな構成となっています。

【ステパン・ラージンの処刑】
船上から捕虜のペルシャの姫をヴォルガ川に投げ入れて殺すと歌う物騒なロシア民謡「ステンカ・ラージン」でもおなじみのステパン・ラージンは、17世紀、ロマノフ王朝初期に実在したコサック人(ステンカはステパンのあだ名)。
 ラージンは、盗賊団の首領として大規模な海賊行為を繰り返し、ペルシャの民衆なども大量虐殺、ロシアの政府にも反逆し、農奴制を廃した貴族と官吏のいない平等な国をつくると謳って多くの人々を巻き込んで戦闘をおこないますが、やがて装備の勝る政府軍に敗北して捕えられ、公開の場で両手、両足を切断ののち、頭を切り落として処刑されます。
 交響曲第13番『バビ・ヤール』でショスタコーヴィチと意気投合した若い詩人、エフゲニー・エフトゥシェンコ[1933- ]が書き上げた巨大な水力発電所のための詩の中の一つの章である「ステパン・ラージンの処刑」は、このステパン・ラージンの最後の姿、刑場に連行され刑を執行されるまでの様子を描いたもので、ショスタコーヴィチの音楽も『バビ・ヤール』に一脈通じる雰囲気をもったものとなっています。
 題材的には、ロマノフ王朝時代の政府に対して反旗を翻した人物の処刑ということもあってか、ソ連政府からは特に睨まれることも無く、1964年に無事初演され、1968年にはグリンカ賞すら受賞していました。
 作品は、モスクワの広場にラージンが引かれてくるところから始まります。野次馬たちがラージンに唾を吐きかけて罵ると、集まった民衆たちがどよめくという場面は独特の迫力があり、やがてラージンの独白を受け、民衆が、唾を吐きかけているのは自分自身に対してではないかと自問するところや、警官が登場して民衆に対し、ラージンの刑執行を祝うよう迫るあたり、そして刑執行からエンディングまでの緊迫感など、ショスタコーヴィチの筆致も冴え渡っています。
 ちなみにもとの詩が含まれる「ブラーツク発電所」は、世界最大級の発電所で、その建造準備のために大きな役割を果たしたバム鉄道の工事にはシベリア抑留者の日本人も強制的に参加させられ、多くの命が失われていることでも知られています。

【ゾーヤ】
組曲『ゾーヤ』は、レオ・アルンシタムが監督した映画『ゾーヤ』のための音楽として1944年に書かれた作品。祖国防衛のため戦争に身を投じて殺された18歳の少女ゾーヤの悲劇を描いた映画のための音楽。自身の「24の前奏曲」からの引用も含めた合唱付の作品です。

【フィンランドの主題による組曲】
1939年12月にソ連軍がフィンランドに侵攻したことで始まった4ヶ月間にわたる「冬戦争」は、ソ連側死者約12万7千名、フィンランド側死者約2万7千名という悲惨な結果をもたらし、1940年3月のモスクワ講和条約により終結、被害の大きさはソ連にとって大きな屈辱となるものでしたが、開戦前にソ連がフィンランドに設置した傀儡政権との交渉のおかげで、カレリア地方などフィンランド領土の約10%を取得するというソ連側に有利な内容に終わった戦いでもありました。
 ショスタコーヴィチはこの「冬戦争」開戦直前の1939年11月にジダーノフからフィンランドの主題を使用した音楽の作曲を求められ、12月に完成して提出しているものの、その後、楽譜の行方が分らなくなり、2001年になって発見されたというものです。
 作品はソプラノ、テノールと室内オケによって演奏され、7つの部分から成っています。(HMV)

【収録情報】
ショスタコーヴィチ:
1. バラード『ステパン・ラージンの処刑』
2. 組曲『ゾーヤ』
3. フィンランドの主題による組曲

 シェンヤン(バス・バリトン:1)
 マリ・パロ(ソプラノ:3)
 トゥオマス・カタヤラ(テノール:3)
 ラトヴィア国立合唱団
 ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
 ヴラディーミル・アシュケナージ(指揮)

 録音時期:2013年3月22-23日
 録音場所:ヘルシンキ・ミュージック・センター
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

内容詳細

バリトンと合唱の入る「ステパン・ラージンの処刑」、映画音楽に基づく組曲「ゾーヤ」、近年楽譜が発見された「フィンランドの主題による組曲」など、ショスタコーヴィチのレアな作品集。アシュケナージ&ヘルシンキ・フィルが、聴きやすくも毒のきいたショスタコーヴィチの世界を見事に描く。(治)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

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「わたしの交響曲は墓碑である」という“証言”の中の言葉によって象徴されるショスタコーヴィチの音楽と生涯への価値観の変質は、今もって盛んな議論と研究、演奏解釈によって再認識過程の最中にあるとも言えますが、作品によってはすでに演奏年数も75年に及び、伝統と新たな解釈の対照がごく自然におこなわれてきているとも言えそうです。 圧政と戦争の象徴でもあったソビエト共産主義社会の中に生き、そして逝ったショスタコ

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